介護技術、移乗(トランス)について 正しい方法を理解しましょう
介護技術のトランスについて
介護の現場でもっとも使われる技術、その一つが移乗の技術「トランス」です。
車いすからベッドへ、ベッドから車いすへ、車いすからトイレへ、トイレから車いすへ・・・と、特養では一日で50回以上おこなうのではないでしょうか。
それゆえにしっかりとした方法を身に着けていないともろに身体に負担がかかります。
腰痛が職業病といわれるぐらいですからそれだけ負担がかかっているということです。
トランスのポイントは?
百聞は一見にしかず、トランスは動画にしかず。
おすすめのYouTubeトランス解説動画をあげておきます。
上記のチャンネルはわかりやすいと思います。
他の注意点は?
一つ、「力づくにならない心構え」
一つ、「トランス前に自分と相手の動く支点の再確認」
一つ、「意識すべきはテコの原理と関節付近のクラッチ」
一つ、「ひとりですべてやりきろうとしない」
解説↓
「力づくにならない心構え」・・・
まず介助の前提として力に頼り切らない心構えは必ずもったほうがいいです。相手の身体を傷つけるリスクも減らせますし自分の身体を守ることにもつながります。
ゆっくりでも大丈夫。
腰を痛めると日常生活がとたんに辛くなります。
「トランス前に自分と相手の動く支点の再確認」・・・
自分の手足で相手の身体をしっかりと持って、さあ持ち上げるっていうその前に一呼吸置きましょう。
抱えて持ち上げた時に自分の手足から相手の身体が離れないか?
自分の手足や身体が相手と離れすぎてないか近すぎてないか?
毎回持ち上げる前にしっかり確認しましょう。
「意識すべきはテコの原理と関節付近のクラッチ」・・・
私はレスリングを少し経験してまして、人の身体を持ち上げる知識はレスリングから応用できるものもあるかと思います。
というか原理は同じです。
やはりテコの原理は意識すべきで、力の支点と力点はなるべく近づけたほうが小さい力で負担なく持ち上がります。
関節付近のクラッチについて、クラッチはレスリング用語ですが要するにしっかりとつかむという意味です。
関節が曲がると体の型が変わる⇒力が分散する⇒阻止しようとして力づくになる
この循環をなくすために、関節をしっかり固定して力が逃げないようにする
ことを意識してみてください。(ちょっとわかりにくくてすみません)
※ただし関節制限や麻痺がある方は患部に触らないように!
「ひとりですべてやりきろうとしない」・・・
これが最重要です。
人の助けを借りましょう。
ひとりでするのとふたりでするのでは負担がまったく違ってきます。
また、介護される側の負担も減ります。
正直これさえ徹底できれば上記のアドバイスはほとんど不要といっていいと思います。
※でも意識してくださいね!
まとめ
くり返しになりますが大事なのは「自分も相手も守る心構え」です。
若い時ほど力に頼りがちです。
力に自信があるほど力に頼りがちです。
人に頼れない時ほど力に頼りがちです。
小さい見栄やプライドで人に頼るのをためらってはいけません。
お身体お大事に介護していきましょう!