takahiro121jpの介護ブログ

介護の現場で働く介護士が福祉の現場を切り開いていくプログ

介護の立ち位置

介護士という仕事の立ち位置

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今回は介護の役割を自問的、回顧的に見つめ直すコラムです。

1. 介護は医療行為か?サービス行為か?

介護という内容ではサービス業にならう行為だと思われるが、行為の大元をたどれば医療に基づいている。
その是非は、意義はどちらに傾いているのか。
ネット上でもたびたび議論が交わされているようです。

www.kaigokyuujin.net
法にてらせばサービス業に分類されるようですね。
しかしながら上記の記事にもあるように専門職という色合いがあります。

言われたことだけをサービスするのは事情によってできないときもあるし、食事やトイレなど最低限のお手伝いだけをサービスするのは介護士の質が高いと言えない気がする。

①する必要があること
②断る必要があること
③要求されている以上に満足してもらえるような、あるいは要求されていなくても喜ばれる付加価値プラスアルファを与えられるサービスを常に発想する視点と実行する行動力


この3点をしっかり見極められる人は優れている介護士といえるんではなかろうか。
それが介護の専門性ではなかろうか。

以上の私信からわたしの私見としても医療行為とサービス行為のちょうど中間に位置していると思っています。
両方の視点と知識が不可欠だと思ってます。

そして理想を言えば「医療行為」「サービス業」のように「介護士」という立ち位置が新しくできあがればベストだしそうなるように活躍していかなければいけないと思う。
それぐらい需要と可能性と人にかかわる幸せがかけ合わさっている職だと思います。


2. 介護業界の今後の動向

高齢者が増えていく今後は介護の必要な方も増えていく。
高齢者福祉施設が増える。
施設の数がおさまったら利用者の選定がより厳しくなる。
より介護の質、介護の知識、介護の設備が幅広くなる。
介護士も選ばれる時代が来る。
こうなるまでに介護士介護士としてできることをしっかりできていなければ介護士として働けなくなる。かもしれない。

これは完全に私の予想でしかないのでなんとも言えませんが、間違いなく施設の数は増えていくと思います。
まだまだ発展途上の余地かありありの業界ゆえにイノベーションがこれからどんどんと巻き起こっていくはずです。


3.介護職の社会的地位と評価

現状では介護士の社会的な評価は高いと言いがたいのが率直なところです。
それは平均的な給与で比較してもわかるとおり。
まあ個人的にはお金だけをみて介護する人が増えるのはどうなのかな~って思ったりしちゃったりなんで給与が低いことを特別悲観したりはないです。
お金どうこうじゃなく介護がしたいからこの仕事してますしね。
それに資本主義市場経済のなかにいるので介護の質が上がればおのずと需要と給与はあがるはずです。

おまけ. 介護士の資質

冒頭にも述べたように立場が定まっていないこの職。
まわりの介護士をみてみると医療行為に寄った立場の介護士もいればサービス業に寄った立場の介護士もいます。当たり前ですが。

しかしながら介護という職は専門性が必要だといいましたが、専門性がないとできないことなのか???っていう思いもあります。
介護という行為は大元をたどれば人の生活をお手伝いして障害なく過ごしてもらうということのはず。
「介護なんて誰でもできる仕事だ」と面と向かって他業種の知り合いに言われたこともありますが私に言わせてもらえば「誰にでもできることでないと介護じゃない」と思います。
むしろ何の知識もなく介護を始めたころは、言われたことをしっかり聞こうとひたむきだったし怒られたりすると慌てながらどうすればいいかを必死にひねり出して対応していました。
それが知識や経験を積むと勝手に相手の言動をわかった気になったり、だいたいこの程度の対応をすれば大丈夫だとか余計な知恵を使いだします。
ひどいと「こっちは助けてあげている」と傲慢な理屈が心に浮かんだりします。
だからこそある意味マチュアこそプロなりといえるかもしれません。
余計な知識はときに素直な感覚を邪魔することもあるなと思います。
まあ必要だとも思いますが。

腕力がないと人の生活を手伝えないのか?
専門的な知識がないと人の生活の幸せはつくれないのか?
誰でもできる仕事を人のために一生懸命する人は他の仕事をする人に何を劣っていることがあるのか?


「給料が安い」「仕事のイメージが良いといえない」「誰でもできる仕事」
このどれも私が介護をしない理由になりません。

人のために一生懸命になれる人とたくさん出会って感動していきたいですね。