介護をすると価値観が広がる話 【世の中は思い通りにならないことだらけ】
介護をすると価値観が広がる話
介護をすると価値観が広がります。
今回はそんな価値観の拡大に重点をおいた介護のススメ。
結論 幅広い年代の幅広い価値観に触れられるから
これが結論なんですが、「幅広い年代の幅広い価値観に触れられるから」です。
そしてその方々の人生は永くあらゆる人の価値観を浴びて形成されたもの。
その完成度はまさに長久の歳月を経た自然が如く、若者には芸術の域に映ります。
とまあややこしく言いましたがようするに「年の功」は若い人に大きな価値があるといいたいわけです。
そしてそんな艱難辛苦を乗り越えた人の人生アドバイスは経験に基づいているのでけっこう真理をついているというか有益だったりします。
いろんな要望に応えるために頭を使う
これも一因なんですが、「利用者の方の要望に応えるべくいろいろと考える」ことも考え方を柔軟にして広げてくれたりします。
利用者の方の要望というのはほんとにいろいろあります。
「着替えを手伝ってほしい」「お風呂に入りたい」という日常の簡易なことから「観光したい」「毎日買い物に連れて行ってほしい」といった大掛かりなことまで様々です。
できることなら100%要望に応えてあげたいと思うのですがなんせ介護はできることできないことがありますし集団ケアなので個人に特化しにくいこともあります。
なので「できることをいろいろ考えて要望を100%応えることにできるだけ近づける」という作業をします。
いってみればこれが介護みたいなものかもしれません。
人を否定せず受け入れる
でまあ毎回100%要望を実現できることはなかなか難しいです。
そこで思うのは「そんなこと言われても無理!」「無理なこと言ってくるのは嫌がらせだ!」みたいに捉えるのではなく「無理なことは無理でもしょうがない」「世の中いろんな人がいる」と否定的でなく肯定的に捉えるとうまくいくということです。
考え方のクセや違いにもよりますが、まわりをみていて思うのは「まわりを否定している人はいつも怒っていたり疲れている人」のような気がします。
毎回毎回「またこんなこと言われた」とか「今日もこんなこと言われてしんどかった」って捉えていると自分もしんどいしまわりも不満がたまるしで悪循環です。
だから「自分はできることをしたしもうあとは何を言われてもしょうがない」と思って介護しているほうが怒ったりしないしうまくいかなくて落ち込むことはあってもまわりにネガティブな感情を伝染させないです。
ようは「いろんな人の価値観を否定せず現実として受け止めていく」人は価値観が広がるし介護に向いていると思います。
なじみのない人には難しく感じるかもしれませんが、ひたむきに介護をしていれば自然とこの考え方ができるので問題なしです。
もしいま「まわりが話を聞いてくれなくていつも怒っている」という人は介護を一度してみては?
価値観が広がって自分の怒っていることも「ああちっぽけなことで怒っていたんだな」と悟るかもしれません。
ひたむきな取り組みは自分と世界を変える。