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利用者の方への誘導は「理由をつける」ようにする 【カチッサー効果】

利用者の方への誘導は「理由をつける」ようにする

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今回は心理学の効果を理解して介護の声かけに活用しましょうという話です。

ズバリ、「誘導時は理由をつけましょう」!

 

なぜ理由をつけると良いのか?

心理学の用語で「カチッサー効果」というものがあります。

カチッサー効果 - Wikipedia

端的に言うと「どんな理由でもつけられると人は納得承諾してしまいやすくなる」ということです。

それこそ「コピーを取りたいのでコピーを取らせてください」というように、行動をそのまま理由にしても効果はあります。

これを介護に活用しましょう。

 

誘導時の声掛けは自分の事情を押し付けては逆効果

ついやってしまいがちなんですが、たとえばトイレ誘導の声掛けで「トイレ行っとくよ」と言って手引歩行を始めたり、食事介助のときに「まだたくさん残ってるよ」と言って食事を食べさせようとする。

立場を入れ替えて想像するとわかりやすいと思いますが、言われた側からすると「いや、なんで?」とか「それがどうしたの?」とかって思いがちです。

そうすると行動したくなくなるのが人の性。

 

「声掛けでは職員側の事情を伝えない」のはある種鉄則です。

ではどのような声掛けが良いのか?

 

利用者の事情を汲む声掛けは反応良くなりがち◎

答えは「利用者側の事情を汲む声掛け」です。

先ほどの例で言うとトイレ誘導なら「もうすぐご飯の時間なので先にトイレ行っときましょう」とか「もうすぐトイレ混む時間なので先に行っときますか?」など。

食事介助なら「あんまり出てこないメニューなのでせっかくならもう一口どうですか?」や「次のご飯まで時間けっこう空くので今のうちに食べときましょう」など。

 

いいか悪いかは別として、利用者の方にとって「なるほど、今行くほうがいいな」と思ってもらえる理由をしっかり説明することです。

こうすると行動に好意的に納得してくれるように思います。

 

おどし文句はNG

ここで注意したいのは「おどし文句」にならないようにすること。

まあなんとなく分かると思います。

誰だって「トイレ行かないと漏らすよ」とか「ご飯食べないと病院へ入院することになると」とか言われたらいい気しないですよね。

 

でもこれが現場にいるとしてしまいがちなんです。

まわりのスタッフがこんな感じの声掛けをしているのを聞いたことあるって人はいると思います。

 

なぜこんな声かけになるかというと「利用者の行動をコントロールしたい」と思ってしまうから。

とくに時間に追われたりして焦るとこの傾向が強くなります。

 

 人は他人の思惑がみえるとはまらない行動をとる性質があります。

いわゆるあまのじゃく精神ですね。

だから人にしてもらいたいことほど自分の意思を見せると逆効果です。

意識すべきは「自由意思での選択」をしてもらうこと。

 

まとめ

介護に限らず、家族や友達とのコミュニケーションでもつかえる手段ですので、自分のコミュニケーションを一度みつめてみては??

新しい発見があるかもしれません。